・親族間での住宅の売買を考えている
・親族間売買のメリット・デメリット両方を知りたい
こんなことで悩んでいませんか?
親族間売買にはデメリットも存在しますが、実はそれを上回るメリットも多くあります。
なぜなら、親族だけでのやり取りになるので、通常の売買よりも融通が利くことが多く存在するからです。
著者は、実際に親族間で家を売買し、その経験に基づいてこの記事を書いています。
・親族間売買のメリットとデメリット
・親族間売買の注意点
この記事を読むと、親族間売買をしようか迷っている人の後押しになるはずです。
それでは順番に見ていきます。
親族間売買のメリットとデメリット
メリット・デメリットを詳しく見る前に、それぞれを表にまとめました。
・安心して家を購入できる
・購入の際に融通が利く
・相続対策になる
・愛着のある家を手放さずに済む
・買主が家を探す手間を省ける
・安く購入しようとしたりすると「みなし相続」が発生する可能性がある
・住宅ローンを組むのが難しい
・他の兄弟とトラブルになる可能性がある
それでは、メリットから順番に詳細に解説していきます。
メリット①:安心して家を購入できる

メリットの一つ目は、家を安心して購入できるということです。
中古住宅を他人から購入する場合、家の基礎など見えない部分に不安が多くあります。
しかし、親族間売買の場合、その親族が長年住んでいた家だということを考えると、基礎などに手を抜いて竣工されているとは考えにくいです。(自分の住む家を欠陥住宅にしようと考える人はあまりいませんよね)
そういった意味で、通常の中古住宅を購入するよりも信頼度が格段に上だと考えられます。
メリット②:購入の際に融通が利く
メリットの2つ目は、購入の際に融通が利くということです。
通常の住宅の購入であれば、不動産会社を仲介にします。
その際に仲介手数料なども発生しますし、支払についてもローンなどを事前に取り決めなくてはいけません。
しかし、親族間売買であれば、親族間の同意さえあれば様々なことができます。
・所有権移転手続き前から物件に住む
・所有権移転手続き前にリフォームをする
・支払いについても、頭金・割賦支払い・一括支払いなど柔軟に対応できる
ここに挙げたことはほんの一例ですが、売主と買主で同意があれば物件に住み始める時期や支払に関することなどを自由に取り決めることができます。
メリット③:相続対策になる

メリットの3つ目は、相続対策になるということです。
相続できる財産があり、それを分ける兄弟がいると、相続する際に揉めてしまう可能性があります。
仲が良かった兄弟が、遺産を巡って対立し、絶縁してしまう、なんて悲しい事態になることもあり得ます。
しかし、親族間売買であれば、事前に購入する意思のある人が話し合い、誰が相続するかで揉めることが無くなります。
メリット④:愛着のある家を手放さずに済む
メリットの4つ目は、愛着のある家を手放さずに済むということです。
親族が住んでいた家ということは、住んでいたり訪れたことがあるなど思い入れのある家のはずです。
他人に売ってしまうと、その家に入ることができなくなります。
家には機能面もさながら、想い出や記憶と根付いている部分が多くあると思います。
大切な想い出がたくさん詰まった家に住み続けられるということはとても大きなメリットだと思います。
メリット⑤:買主が家を探す手間を省ける

最後のメリットは、買主が家を探す手間を省けるということです。
通常家を建てるとなると、
・生活スタイルについて考える
・理想の場所を探す
・土地を購入する
・建物の設計や内装について考える
・工事が終わるのを待つ
という、とても長いステップを踏む必要があります。
家について考えるのが大好きで、時間が掛かるのも苦ではないという人には向いているかもしれません。
しかし、子どもがいてすぐにでも生活環境を整えたい、など比較的急ぎで家を探す必要がある人にはとてもしんどい工程です。
親族間売買であれば、家がどこに所在しており、間取りや勝手も分かっているはずなので、家を探す時間と手間を大幅に省くことができます。
デメリット
今度は、親族間売買のデメリットについて詳しく解説していきます。
デメリット①:安く購入しようとしたりすると「みなし相続」が発生する可能性がある

デメリットの1つ目は、みなし贈与が発生する可能性があるということです。
「みなし贈与」とは、簡単に言うと、市場価格より著しく安い値段や高い値段で売買をしようとすると、市場価格と乖離した金額分が「贈与」と捉えられてしまう可能性があるということです。
安く売りすぎると売主に、高く売りすぎると買主に贈与が発生する可能性があります。
みなし贈与については、下の記事で詳しく解説していますので参考にしてみてください。
デメリット②:住宅ローンを組むのが難しい
2つ目にして最大のデメリットは、住宅ローンを組むのが難しいということです。
通常の住宅購入の場合は、新築であれ中古であれ第三者と第三者の購入になるので、住宅ローンを申請すると「住宅購入費用だ」と当然考えてもらえます。
しかし、親族間売買の場合はそうはいきません。
親族間で住宅を売買する場合、その資金が「本当に住宅購入に充てられているのか?」と疑問にみられてしまうことがあります。
なので、住宅資金を準備するのが難しくなる可能性があります。
親族間売買での住宅ローンについては、下の記事で詳しく解説しています。
デメリット③:他の兄弟とトラブルになる可能性がある

3つ目のデメリットは、他の兄弟とトラブルになる可能性があるということです。
メリット③で「相続対策になる」と述べましたが、これは購入する兄弟が話し合いで納得して決定した場合になります。
一人っ子の場合などは問題ありませんが、相続する権利のある人がみな「家を欲しい」ということであれば、話し合いは難航する可能性があります。
親族間売買はデメリットよりもメリットが多い!

いかがだったでしょうか。
親族間での住宅の売買は、もちろんデメリットもありますが、それを上回るメリットが多く存在しています。
もう一度メリットとデメリットについてまとめます。
・安心して家を購入できる
・購入の際に融通が利く
・相続対策になる
・愛着のある家を手放さずに済む
・買主が家を探す手間を省ける
・安く購入しようとしたりすると「みなし相続」が発生する可能性がある
・住宅ローンを組むのが難しい
・他の兄弟とトラブルになる可能性がある
「親族が持っている家を購入したいけどどうしようかな」「マイホームが欲しいけど新築のように一から考えるのは大変」ということで悩んでいるのであれば、ぜひ親族間での売買をおすすめします!
この記事が少しでもお役に立てましたら幸いです。
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