・親族間で家を購入したいと思っているけれど、どんな方法があるんだろう?
・方法ごとのメリット・デメリットを知って、損しない買い方をしたい
そう思ったりしていませんか?
実は、親族間で家を購入するには大まかに分けて2パターンありますが、おすすめなのは不動産会社を経由する方法です。
なぜなら、個人間で契約を結ぶことで家を売買することももちろん可能ですが、メリットよりデメリットの方が大きいからです。
この記事では、
・親族間で住宅を購入する2つの方法
・それぞれのメリット・デメリット
・おすすめの方法とその理由
を紹介しています。
この記事を読むと、自分にあった方法で住宅を購入でき、売主と買主双方が満足する結果になります。
それでは、早速見ていきます!
親族間で住宅を購入する2つの方法とおすすめの方法
親族間で住宅を購入する手段は、大まかに分けて2つあります。
①不動産会社を経由して通常の売買契約をする
②個人間契約を結ぶ
この2つの中でも、著者は①の不動産会社を経由する手段をおすすめします。
順番に2つの方法のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。
方法①:不動産会社を経由して通常の売買契約をする
1つ目の方法は、不動産会社を経由して通常の売買契約をする方法です。
この方法には、メリット・デメリット両方が存在しています。
①不動産会社を挟むことでスムーズに進む
②客観的に取引を見てくれるので、みなし贈与の可能性が低くなる
①時間が掛かる場合がある(住宅ローンを通してくれるところがすぐ見つからないかもしれないため)
②金利が掛かる(ネット銀行より1%は高くなる)
③仲介手数料が発生してしまう
メリットとデメリットを、それぞれ詳しく説明していきます。
メリット①:不動産会社を挟むことでスムーズに進む
著者が不動産会社を経由した売買をおすすめしている一番の理由が、この取引がスムーズに進むということです。
不動産会社を経由することで、売主も買主も仲介手数料が発生してしまいますが、それ以上に得られるメリットが大きいです。
個人間で契約を結ぶと、下記のようなトラブルが発生してしまいがちです。
・書類の不備によるトラブル
・重要事項説明書を書かないことによるトラブル
・売買取引にかかる費用分担によるトラブル
・瑕疵の範囲があいまいなことによるトラブル
不動産の知識が豊富な人だったら、このようなトラブルを避けられるかもしれません。
しかし、知識が無い人だとこのようなトラブルが「起こりうる」ということも思いつかなかったりします(著者も思いつきませんでした・・・)。
親族間での取引になると、特に避けたいのがこの「お金にまつわるトラブル」だと思います。
そうしたトラブルを避けるためにも、不動産業者を通してお互いの責任の所存をきちんと取り決めることはとても大事なことです。
メリット②:客観的に取引を見てくれるので、みなし贈与の可能性が低くなる
メリットの2つ目は、みなし贈与の可能性が低くなるということです。
みなし贈与(みなしぞうよ)とは、本来の贈与ではない形で財産などの受け渡しをすることをいい、贈与税の課税対象にもなります。例えば、身内から超格安で不動産などの財産を手に入れたときなどですね
引用元:相続弁護士ナビHPより
金銭の引き渡しなど明確な贈与ではなくても、家という財産を受け取ってしまうことで「贈与をしている」とみなされてしまうということです。
この「みなし贈与」には、家を販売する価格と市場価格が関係してきます。
契約を結ぼうとしている金額が、市場価格と乖離しすぎているとみなし贈与と捉えられてしまう可能性があるのです。
しかし、不動産会社を経由することで、不動産会社に購入しようとしている土地の市場価格を調べてもらえます。
あまりにも安い・高い値段で販売しようとしていると「それはみなし贈与の可能性があるから気を付けてください」と教えてもらえます。
デメリット①:時間が掛かる場合がある
通常の売買のデメリットの一つ目は、時間が掛かるということです。
親族間売買では、住宅ローンを探すのが難しくなります。
普通の住宅ローンだと売主と買主は他人なので、第三者である住宅ローン会社を通してローンを組みやすくなっています。
しかし、親族間売買の場合、売主も買主も親族という近い関係にあります。
この「近い関係」だと、「住宅ローンという名目であっても本当にそれが住宅用に使われるお金か不明瞭である」とみなされることが多く、住宅ローンを探すのに時間が掛かってしまいます。
住宅ローンを探す→仮審査をする→仮審査に落ちる→住宅ローンを探す→・・・
という負のループに入りやすい為、通常の中古住宅売買よりも時間が掛かってしまいます。
(著者も何社これをしたことか・・・)
②金利が掛かる(ネット銀行より1%は高くなる)
2つ目のデメリットは、金利が余計にかかってしまうということです。
親族間売買で住宅ローンが通りにくいと上記で説明しましたが、全く住宅ローンが無いという訳ではありません。
ただし、金利が少し高めになってしまいます。
住宅ローンの種類によっても金利は変わってきますが、金利が約1.5%ほど差がついてしまう銀行がありました。
親族間で組める住宅ローンについては、下記の記事を参考にしてみてください。
③仲介手数料が発生してしまう
3つ目のデメリットは、仲介手数料が発生してしまうということです。
これは、買主にも売主にもかかってしまいます。
しかし、仲介手数料を払うだけで上記のメリットの恩恵を受けられるので、必要経費だと腹を括りましょう。
方法②:個人間で売買契約を結ぶ
では次に、個人間で売買契約を結ぶ方法について解説します。
この方法にも、メリット・デメリット両方が存在しています。
①住宅ローンを通さなくていいので審査時間を待たなくていい
②安心して契約できる
③支払方法や引き渡し方法を柔軟に出来る
①手間がかかる
②購入資金を確保する必要がある
③万が一の際、トラブルが発生してしまう
メリットとデメリットを、それぞれ詳しく説明していきます。
メリット①:住宅ローンを通さなくていいので審査時間を待たなくていい
1つ目のメリットは、住宅ローンの審査時間が省けるということです。
不動産会社を経由する方法では、住宅ローンを通す際に時間が掛かってしまうことがデメリットでした。
しかし、この方法では売主と買主が合意さえしてしまえばいいので、支払方法にこだわる必要はありません。
現金で一括購入もありですし、毎月の家賃のように割賦購入でも大丈夫です。
支払方法を柔軟に出来るがゆえ、住宅ローンの審査時間を短縮できるのは大きなメリットです。
(※もちろん、この場合でも住宅ローンを組むことも可能です)
メリット②:安心して契約できる
2つ目のメリットは、安心して契約できるということです。
中古住宅を購入する場合、購入前にきちんとホームインスペクションをすることが必要です。
ただし、過去に親族が住んでいたということは、生活するうえで問題ないとある程度信頼と保証がされるはずです。
メリット③:支払方法や引き渡し方法を柔軟に出来る
メリットの3つ目は、支払方法や引き渡し方法を柔軟に出来ることです。
第三者から中古住宅を購入する場合は、所有権移転をしてからでないと引き渡しができません。
しかし、親族が持っている家を購入するのであれば、所有権移転の前からリフォームをするなど、ある程度自由が利きます。
支払方法についても、メリットの①で述べたように、現金一括で購入するも割賦支払いにするも、売主と買主が合意すれば手段はどんなものでも大丈夫です。
デメリット①:手間がかかる
個人間で売買契約を結ぶ場合のデメリット1つ目は、手間がかかるということです。
不動産会社を経由すると、重要事項説明書を始めとした書類作成に携わってもらえます。
その他にも、所有権移転の手続きなど、全て個人で行う必要があります。
専門家などそういった知識に詳しい人であれば問題は無いかと思いますが、個人ですべてをやるとなると漏れが出てくる可能性があり、とても手間がかかってしまいます。
デメリット②:購入資金を確保する必要がある
2つ目のデメリットは、購入資金を確保する必要があるということです。
住宅ローンを組むことが前提であれば問題はありません。
しかし、現金一括や割賦購入にした場合は、自分で資金を確保する必要が出てきます。
返済時にトラブルにならないよう、契約書にきちんと返済予定金額や返済完了日を記しておきましょう。
デメリット③:万が一の際、トラブルが発生してしまう
最大のデメリットが、この万が一の際にトラブルが発生してしまう可能性があるということです。
この万が一のトラブルというのは、
・売主(または買主)が返済途中に亡くなった
・住宅に関して著しい問題が発生した(地震による倒壊など)
などが考えられます。
契約時点でこのような問題を想定できれば、契約書に問題が起きたときにどうするか?という対処を盛り込めます。
しかし、このような「万が一」のことなど、起きてみないとどうしたら良いか分からないということがほとんどだと思います。
家を購入する段階で、「買主が死んだらお金の返済は・・・」など、特に親族間でそのような暗いことを想定したくないですよね・・・。
そのようなトラブルを避けるためにも、第三者である不動産会社を通して、起こりうるトラブルについての対処法も盛り込んでおくことをおすすめします。
不動産会社を経由して通常の売買契約をするのがおすすめな理由
ここまで、親族間で住宅を購入する2つの方法と、それぞれの特徴について詳しくみてきました。
不動産会社を通して通常の売買契約をするのがおすすめな理由は、大きく分けて下の2つです。
・手続きの不備を避けられる
・お金のトラブルを避けられる
不動産会社を通していれば、不動産取得に関する手続きの不備は避けられます。
お金のトラブルに関しても、第三者がいることで冷静に起こりうるトラブルに対してどのように取り決められるか?と考えることができます。
「仲介手数料」という手数料が発生してしまうことは避けられませんが、公正にお互いが納得できる契約を結べることを考えると、手数料が発生してしまうのは当然のことです。
とはいえ、やむを得ず個人間で取引になってしまう場合もあります。
その時は、個人間で売買契約を結ぶ際に発生しうるデメリットに充分気を付けましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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